
生命を育む臓器を守れ!~子宮頸がんの悲劇~ ②
- 2022.02.18
1万1000人。これ、なんの数字かわかりますか?
2017年の子宮頸がんの患者数。死者は約2800人に上っています。年齢別にみると、20~30代の女性が増えているんです。
子宮頸がんとは、主に子宮の入り口あたりにできるがんです。子宮頚部にがんが発見される以前の段階として、子宮頚部の組織に正常でない細胞が出現しますが、これを異形成といいます。この異形成の状態を何年かして、ゆっくり増殖して、がんになります。
それから、がん細胞が増え始め、子宮頚部の深いところまで達したり、周辺に広がったりするのです。
早期の場合、ほとんど自覚症状はありません。
主な原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染。このウイルスは、性的接触で子宮頚部に感染します。性交経験のある女性の過半数は、一生に一度は感染機械があるといわれています。しかし感染しても、90%以上の人は免疫力の力で自然と治りますが、10%の人がウイルスを排除できず感染が持続するのです。
それでも早期に発見すれば比較的治療しやすく、完治もきたいできるがんなんです。進行すると、治療は難しくなるので、早期発見が大事です。
私が取材をはじめたころ、医師たちが強調していたのが「検診」でした。早期の子宮頸がんには、ほとんど症状がないので、子宮頚部に異常な細胞がないか定期健診を受けるのが「予防」にとって大事なことだとしていました。
20歳以上の検診を無料にしている熊本県内の自治体も多いんです。
放送では、子宮頸がんの実態を伝えながら、検診の重要性、自治体の検診サービスの情報、高校生を対象にした講演会の模様などをリポートしました。
その後、日本で実施されるようになったのが「子宮頸がん予防ワクチン」。医師たちは、ワクチンに大きな期待を寄せていました。
厚生労働省は2013年4月、小学6年生~高校1年生の女子が原則無料で受けられる定期接種の対象としました。
しかし、接種後に全身の痛みやしびれなどの症状を訴える人が相次ぎ、同じ年の6月、接種を積極的に勧める取り組みを中止しました。
ワクチンをどう伝えるか、たいへん悩みました。結局、当時は十分な情報もなかったため、伝えることをためらったのです。
今年4月に国が接種推奨を再開する前に、「子宮頸がん予防ワクチン」のホントのところを、ぜひ専門家にわかりやすく説明してもらいたいと思っています。
年頃のお子様がいらっしゃる方は参加をお願いします。子どもたちを守れるのは、お母さんたちです。
3月27日(日)に「女医に聞く!子宮頸がんワクチンのホントのところ」を開催します。
このイベントで、子宮頸がんやワクチンに関する正しい知識を身に着けてください。
熊本市の産婦人科・内野貴久子医師がとナビゲーター・村上美香さんが、トークセッションでわかりやすく説明します。
肩の凝らない、ざっくばらんなイベントです。「子宮頸がんってなに?」「ワクチンは本当に大丈夫?」などなど、気になる質問をぶつけてください!
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